『にっぽん野球の系譜学』 青弓社 2001.7
坂上 康博著 (行政社会学部教授) この本にはいろんな思いがつまっている。まず第1に、野球小僧たちの名誉回復!
アメリカから輸入されたベースボールに武士道や武道精神を染み込ませ「日本野球道」に変質させた犯人、それが一高野球部や学生野球の父=飛田穂洲たちだといわれてきた。しかし、それはちがう。こうした評価はあまりに一面的で公平さに欠く。このことが言いたかった。
第2に、ちょっとオーバーな言い方になるが、私たち日本人を縛っている価値観を見つめ直し、21世紀の進行方向を展望すること。もちろん「野球を通して」ということなのだが、それは他でもないぼく自身の価値観を見つめ直すことであり、そのためにこの本では、ぼくの小学校時代の教科書やマンガ、そして福島大学の学生のみなさんの意見も紹介させていただいた。いっしょに考えてもらえれば嬉しい。
(請求記号783.7/Sa39n)
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