(富澤) どうも関口先生、長い時間ありがとうございました。
先生の方から質問があるようでしたらいくつか受け付けたいということもございますので、特に学生諸君、非常に刺激的で挑戦的な講義であったわけですけれども、是非学生諸君の方からこれだけは聞いておきたいという質問等がございましたら出していただきたいと思います。何かございませんか。
福島大学としては大塚文庫をお引き受けするということが非常に厳しい、ある意味では並々ならぬ挑戦を意味しているなということを実感しております。とりわけ現在、日本の国立大学は大学再編の大波の唯中にいるわけでございます。関口先生がおっしゃったこと、いちいちごもっとも、そういう形でこの大塚文庫がパン種になってくれたらなと思うわけですけれども、果たして福島大学が今後そうした期待に添うような形で大学再編、全学再編を成し遂げられるかどうか、これはかなりしんどい荷やっかいなことだなとお話を伺いながらそんな感想を持ちました。
ちょっと私個人の問題関心からひとつ質問させていただきたいのですけれども、大塚先生が例えば社会主義についてはどんな評価をされていたのかということを、もしお答え願えるなら教えていただきたい。とりわけ形式合理性と目的合理性が貫徹する現代の社会状況を考えるときに、果たして社会主義の諸理論というものが思想として役立ち得るのかどうか、少し教えていただけませんでしょうか。 |